金型の細いコアピン、折らないように抜く方法【垂直】

成形品に細い穴があると、当然金型に細~いコアピンが刺さっています。
メンテナンスで分解しようとして、コンコンと頭をたたくと・・・簡単にポッキリ。

『どうしたらいいんだよ。』目の前が真っ暗、なんてことありますよね。



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軸と同じ方向に力を掛ければ折れにくいです

方法は、いたってシンプルです。
軸の方向へ真っ直ぐにたたいてください。

でも、ずれているんですよね。
いくら慎重に叩いているつもりでも。

なぜでしょう?
自分がハンマーなどを手にもって叩いているところを、鏡で見てください。
肘を中心とした回転運動ですよね。
真っ直ぐ打てるはずがないんです。

斜めに力がかかるから、折れやすくなります

日曜大工などで、木材に釘を打ったことはありませんか?
最初に少しでも斜めになってしまうと、いくら立て直そうとしても最後まで打ち込めませんよね。
結局、釘が曲がってしまいます。

でも、釘を真っ直ぐ打つことができれば、かなり強い力で打っても曲がりません。

コアピンも、これと同じですね。

間借り掛けた釘の画像




機械の力を借りましょう

では、どうやってコアピンの軸に真っ直ぐ力を加えたらよいでしょう?

機械の力を借りましょう。
お近くにボール盤はありませんか?
主軸がワンタッチでしっかりと固定/解除できるタイプが最適です。

チャックに真鍮の丸棒を取り付けて、主軸を上下させてコアピンの頭をコンコンと叩いてみてください。

抜けてきませんか?

ラジアルボール盤の画像
引用:大鳥機工株式会社

↑こんな立派なものでなくてもよいですが。



設備が無かったら、こんな方法もありますね

もし、ボール番などが無かったら。

こんな方法を試してみてください。
20mm以上の厚さの鉄板に、コアピンよりも真鍮丸棒よりもほんの少し大きい穴を開けてください。

その板をコアピンに被せて、穴に真鍮丸棒を入れてハンマーなどでコンコンしてください。
真っ直ぐに叩けると思いますよ。

板に穴をあけるの画像





以上、参考になればうれしいです。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。


金型仕事の記事
→金型のスライドコア 焼き付きはどうすれば防げる?
→金型は錆びる! 錆びる原因と手入れ、新しく設計する時の考え方



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